「転職したい!」
「けど転職をするための履歴書や職務経歴書を書いたことがない。。。」
という方多いのではないでしょうか?
かく言う私も初めての転職活動時には初めての職務経歴書に右往左往していました。
ただ私は転職エージェントへの相談や周りの転職経験者へのインタビューを実施して、
職務経歴書を書いては添削、書いては添削と繰り返した結果、
6社エントリー、3社最終面談、2社内定をいただき、年収が550万→1,100万円にアップしました。
(日系企業の法人営業をしてます。)
そこでこの記事では、初めての転職活動でも、
自分なりの「職務経歴書」を書き上げて、転職を成功させるためのポイントについてまとめて解説します。
この記事を読めば、周りに転職経験者がいない初めての方でも
「ゼロから職務経歴書を書き上げて複数社から内定・オファーをもらうために必要な手順」が全てわかります。
実際に私が書いた文章など基に、重要だったと思うポイントやノウハウを整理しています。
ポイントを学んで楽に自分自身の職務経歴書を作り上げて転職を成功させたい人はぜひ最後まで読んでください。
Step1. 職務経歴書を書く前に
スキル・好き嫌いの棚卸しをしよう
まず初めにやるべきことは「スキル・好き嫌いの棚卸し」です。
(気持ちの整理をした上で転職する気が今は起きなかったとしても、スキルや成果を言語化することで自分の市場価値を見つめなおす良い機会になりますよ!)
具体的に何をするかと言うと、以下項目について紙でもなんでも書き出してみます。
(以下全部なるべく”動詞”で! 例:×英語 → ○英語で資料を作る など)
- できること
- 得意なこと
- 苦手なこと
- やっていて心地良いこと・好きなこと
- やるとストレスに感じること・嫌いなこと
私は黙々とお客様への”仮説提案資料を作る”ことが好きです。
深ぼってみると、一人であれこれ考えて体系化することが好きなのかもしれません。
全て書き出す必要もなければ、何個以上出さないといけないということもありません。
まずは自分が思いつくままに書き出してみてください。楽しくやりましょう!
参考までに私のスキル・好き嫌いの棚卸しを実践すると
■できること
・法人顧客へ提案をする
・セールス組織の構築(業務プロセス・KPI設定など)をする
・CRMなどカスタマージャーニーを改善する
■得意なこと
・相手の本音を聞き出す
・提案やフローを資料化する
・フォロワーシップを発揮する
■苦手なこと
・デスクでじっと慎重に考える
■やっていて心地良いこと・好きなこと
・進捗を細かく管理する
・新しい知識を収集する
・一人で施策を考える
■やるとストレスに感じること・嫌いなこと
・とりあえず集まってミーティングする
etc.
やってみると、
「これは苦手なこと?嫌いなこと?」
「どちらの項目にも該当しそうだな」
など出てくるかと思います。まずは気にせずやってみてください!
両方該当するなら両方に書く、自分が嫌いなら嫌いな項目に入れる。
自分の本音だから何を書いても、どんな表現でもいいんです。
これが次の転職軸を決めていくことにつながります!
転職軸を決めよう
転職活動について調べると絶対に目にする「転職軸」。
“転職軸”と言われると、
「自分が何者になりたいのか」
まるでキャリアのゴールを問われているようで私は思考が停止してしまいます。
そうならないためにStep1のスキル・好き嫌いの棚卸しが生きてきます。
私だったら、
・「資料化する」、「一人で施策を考える」
→ソリューション営業のアカウントセールスがよさそう
・「慎重に考える」
→逆に20代の内に苦手な思考スキルを身に着けたいから、コンサル思考ができる会社がよさそう
もっともっと前提の考えで
- 出社してみんなで顔を合わせて働くのが良いか、フルリモートが良いか
- ずっと企業でキャリアを積むのが良いか、独立することを考えるか
- 好きな人との時間をたっぷり取りたいか、今は仕事で経験を積むことに時間をとりたいか
などなど、様々な検討をしてみてください。
自分を見つめなおす時間をとってみると、
自然と「自分の価値観がどこにあるのか」が整理されてきます。
もちろん年齢や状況によって、価値観は多様に変化します。
なので自分が絶対に譲れない軸・価値観を片鱗でも良いので見つけてみましょう。
これが後の企業選びの方法につながっていきます。
Step2. 職務経歴書を書く際の注意
自分の気持ちを整理したところで、
次は職務経歴書を書く際に意識すべき点についてです!
職務経歴書を書く際に意識すべき点は以下3つ
- 数字で説明する&外部評価を添える
- 何をしたかよりも何を成し遂げたかを伝える
- 嘘つかない
一つずつ説明します!
数字で説明するor外部評価を添える
自分が頑張ったことは採用担当にも少しでも伝わってほしいものです。
例えばこんな文章を読んだ時、みなさんは採用したいと思うでしょうか?
前職では法人営業を経験し、営業目標は毎月達成、顧客との関係構築にも自信があります。
同期の中でも特に評価されていました。
。。。悩みますね。
もしかしたら面接の中でもう少し深堀りしてみたら本当に営業スキルの高い逸材である可能性はあります。
ただ皆さんが行きたい企業は競争率も高く、採用担当者もわざわざ確認のために面談をセットしてくれるほど暇ではありません。
自分がどれだけ苦労してやり抜いたことでも「頑張った」、「評価された」だけでは何も伝わらないのです。
そのため数字で説明をすることや外部の評価を加えることが大切になります。
例えばこんな文章に書き替えてみたらどうでしょうか?
前職では法人営業を3年経験し、営業目標は年間10件に対して120%達成。
契約後の顧客リピート率も60%と関係構築には自信があります。
結果とし2年目と3年目には営業100人の内、上位5%の成績優秀者に贈られる社長賞を受賞しました。
私も採用面接を担当していた経験がありますが、上記のような経歴であればほぼ100%面接を実施します。
(採用担当者も採用人数をKPIに持っています。決して候補者を”落としたい”わけではなく、可能な限り優秀な人を”採用したい”のです。)
何よりも自分自身を客観的に評価できており、魅力を伝えるのが上手なため営業でもマーケティングでもなんでも活躍できる方だと判断します。
「数字で伝えるとしたら?」という意識を常に持つようにして、
みなさんの頑張ったことを言語化してみてください!
何をしたかよりも何を成し遂げたかを伝える
ただ上記の文章でもまだまだ足りないことがあります。
少し厳しい言い方をすると、
採用担当がチェックしたいのは候補者の「自慢話」ではなくて、成果の「再現性」です。
例えば先ほどの文章を再度見てみましょう。
前職では法人営業を3年経験し、営業目標は年間10件に対して2年連続120%達成。
契約後の顧客リピート率も60%と関係構築には自信があります。
結果として2年目と3年目には営業100人の内、上位5%の成績優秀者に贈られる社長賞を受賞しました。
この文章を見たときに採用担当者が考えるのは以下です。
- 世の中のトレンドやブランド力など扱っている商品が売りやすかっただけじゃないか?
- 優秀な上司など周りのサポートがあっただけじゃないか?
- うちでも同じように高い成果を発揮してくれるのか?
つまり採用担当者が知りたいのは、
「あなたは目標を達成するために何をしたんですか?」ということです。
転職後には環境も商品も顧客も変わります。
重要なのは皆さんが再現性をもって同じように高いパフォーマンスを発揮してくれるかどうかです。
そのため以下のように書き換えてみたらいかがでしょうか?
前職では法人営業を3年経験しました。1年目に営業目標が達成できなかったことを反省し、
2年目からはアプローチすべき顧客リストを業種別や規模別に作成し、過去成約傾向から優先順位をつけて営業活動を行うように徹底したところ、
結果として年間10件の目標に対して2年連続120%達成しました。
更には契約後の顧客についても、定期フォローリストを独自に作成し、月1回以上のコンタクトをとることで、
リピート率も60%を維持しており、顧客関係構築には自信があります。
結果として2年目と3年目には営業100人の内、上位5%の成績優秀者に贈られる社長賞を受賞しました。
上記であれば、もし仮に自社に転職してきてくれた後になかなか上手くいかない困難があったとしても
同じように状況を振り返り、自ら改善するためのアクションをしてくれる人材だと判断ができます!
みなさんが一生懸命に頑張っていることは承知の上で、
「自分はその時に何を考えて何を実践したのか」を意識して振り返るようにしてみてください!
採用担当者が知りたいのはまさにその「何をしてくれるのか」という点。
自分が書きたいことと、採用担当者が知りたいことは異なるという点も注意してください!
嘘をつかない
ここまで書いた職務経歴書が”全て嘘“だったらどうでしょうか?
正直すこし怖いですね。笑
大なり小なり成果を”盛る”ことはあると思います。
ただしそれが度を越えてありもしなかったことを自分の成果として語るのは危険です。
どう危険なのか。大きく以下2つ考えられます。
- 採用担当者に嘘がばれる
- 企業のミスマッチにつながって自分が苦労する
それぞれ詳細について説明します。
採用担当者に嘘がばれる
「ばれないでしょ」と思っても、ばれます。
採用担当者は面接のプロです。
私も採用面接をしている際に、「これは嘘だな」とわかった経験が何度もあります。
なぜ嘘だとわかるかというと、面接時に話しているストーリーに「具体性」と「一貫性」がないからです。
面接時のポイントは別記事で説明しますが、採用担当者はSTAR面接を実施します。
STAR面接とは以下の頭文字をとったもの。
- Situation(状況)
- Task(課題)
- Action(行動)
- Result(結果)
候補者が語る当時の状況や課題、それに対する行動や結果を深堀りすることで、
自社でも活躍できるかどうか判断します。
“嘘の話”は深堀りした際に課題と行動の整合性が取れていなかったり、
結果につながったプロセスがちぐはぐだったりと嘘が十中八九ばれてしまいます。
せっかく皆さんが頑張っているのに、一つ嘘の話があるだけで
他の話も全て嘘だと思われてしまっては非常にもったいないので、”嘘”を書くのは絶対にやめましょう。
企業のミスマッチにつながって自分が苦労する
仮に採用担当者の経験がまだ浅く、”嘘”(または”盛りすぎている”)経歴がばれなかったとします。
もしかしたらその後の二次面接や最終面接でも運よくばれずに通過し、内定までもらえるかもしれません。
しかしそうなってしまった時に最も苦労するのは”皆さん自身”です。
企業はみなさんに対して経歴で語られていたスキルやパフォーマンスを発揮してくれることを求めます。
最初は”慣れの期間”として大目に見てもらえるかもしれませんが、成果が出ないことが続くと、
「あれ?この人は本当に前職で評価されてた?」
と経歴とパフォーマンスにギャップを感じるようになるかもしれません。
するとどうなるか。
期待値を超えてくれないみなさんのパフォーマンスを評価してくれなくなります。
そして評価もされず、会社の期待値と自分の実力にギャップがあることでみなさん自身の大きなストレスにつながります。
結果として「自分はこの会社にあっていない」、「この職種に向いていない」など
会社や自分の職種にフラストレーションを感じてしまい、みなさんの大事な時間やキャリアの方向性を失ってしまうのです。
そんなの本当にもったいない!
そうならないために絶対に嘘をつくことはやめましょう!
職務経歴書を書いてみる
私がおすすめする職務経歴書の構成は以下5つです。
- 職務概要
- 職務経歴
- 保有資格
- 活かせる経験・知識・技能
- 自己PR
ここまで読んでくださったみなさんであれば、上記の構成で必ず自分なりの職務経歴書が書けます!
私が実際に内定を獲得した例文と一緒にそれぞれの項目で記載すべき内容を見ていきましょう!
職務概要
職務概要は”300文字程度“で、
みなさんがどんな経験をしてきたのかを記載します
採用担当者に「お、詳細が気になるな」と思ってもらうために、
企業が求めている人材となりそうな”キーワード”を用いて説明すると良いですよ!
私が書いた職務概要は以下です。
●●株式会社へ新卒入社後、法人顧客向けフィールドセールスを務める。
営業成果や目標達成のためにデータ分析、新規顧客開拓営業戦略を企画・推進した経験を評価いただき、インサイドセールス組織のマネージャーに昇格。
SFAを用いたThe Model型セールス組織の構築・マネジメントやカスタマーサクセスの実践といった組織の営業DX化を担う。
その他、新規事業立ち上げに向けて顧客獲得に向けた営業マーケティング業務の他、SFAやBIツールを用いた顧客データ蓄積フローの構築や分析、役員・管理者向けにKPIレポートやダッシュボードの型化を実践。
営業やマーケティング、CSといった各チームに横断的に情報の還元を行うと共にセールスイネーブラーとして人材育成に注力。
職務経歴
ここでは先ほど記載した職務概要の詳細について記載していきます。
職務概要で記載したい内容は以下の通り。
- 勤務先企業名(事業内容、資本金、売上高、従業員数など)
- 担当業務(期間、実施内容、実績、主な成果、アピールポイントなど)
上記を経験したことある業務や社数分記載します。
私の場合は1社の中で大きく業務が変わったタイミングがあったため2つに分けて記載しました。
こちらについては詳細を書いてしまうと身元がばれてしまうため、構成だけ掲載します。
書く際には以下3点に注意して記載してみてくださいね!
- 数字で説明する&外部評価を添える
- 何をしたかよりも何を成し遂げたかを伝える
- 嘘つかない
保有資格
保有資格については事実を記載するのみなので簡潔です!
私の場合は以下のように記載しています(実際には具体的な点数や資格名を記載)。
- 普通自動車免許(20●●年●月取得)
- TOEIC8●●点(20●●年●月取得)
- SFA管理者認定資格(20●●年●月取得)
活かせる経験・知識・技能
ここでStep1の「スキル・好き嫌いの棚卸し」や「転職軸を決めたこと」が役立ちます。
できることや得意なことを記載して、みなさん自身のスキルをさらにアピールする項目ですが、
自分が嫌いなことややりたくないことは、たとえこれまで”営業”や”マーケティング”をやっていたとしても書くべきではないです。
なぜか?
キャリアの見直しや自己実現を達成するための転職活動なのに、
仕事にしたくないことを強みとしてアピールしてもみなさん自身が苦労してしまうからです。
だからこそStep1で最初に、
「スキル・好き嫌いの棚卸し」や「転職軸を決める」ことが大切になります。
参考までに私は以下のように記載しています。
仕組みを作ることやデータを取り扱うことを今後のキャリアにしたいと考えていました。
(今みると、まったく定量的ではないですね。笑)
0→1業務設計・推進
インサイドセールス組織の立ち上げや新規事業のサービス・システム要件定義、新規施策立案といった経験から、課題や取り組むべきことを具体化し、
「どうしたら達成できるか」といったマインドで成果を出す業務遂行力、また関係各所や上司に効果的に交渉し、業務・施策を推進していく折衝力
データ収集フロー構築・分析・可視化
SalesforceやBIツール、Excelを活用し、データドリブンのために必要な定量・定性データを収集するフロー構築、分析、施策立案、実行、効果検証、役員・管理職へのレポーティングまでのPDCAをスピード感もって一気通貫で実行するスキル
自己PR
最後の項目は「自己PR」です。
みなさんがこれまで築いてきたキャリアやスキル、マインドを通して、
- 何が提供できるか
- どんな影響を与えられるか
- 自分自身がどんな人材になっていけるのか
をPRしてみてください。
書き方は上記の「活かせる経験・知識・技能」と同じような書き方で問題ないですよ!
ここまで読んでくださったみなさんなら絶対に書けるので、
逆に先入観になってしまわないように今回私の例文は割愛しますね!
お問い合わせ多くいただくようであれば追記するよういたします。
Step3. 職務経歴書を書いた後には
せっかく書いた職務経歴書、出さないのはもったいないですよね。
ぜひ転職エージェントを経由して企業に応募してみましょう。
“転職活動”は無料で自分を知る・振り返るきっかけになるキャリアパーソンのたしなみです。
様々な企業の採用担当者と話ができるのも貴重な機会なので、ぜひ実践してみてください!
また転職エージェントを進める理由は、
エージェントが“無料”で職務経歴書を添削してくれて、足りない部分など客観的に教えてくれるからです。
さらに言えば、自分一人では職向け歴書を書き出せなくても、
エージェントがみなさん自身の経歴やスキルを深堀りしてくれて、魅力ある職務経歴書になるようサポートをしてくれますよ!
20代でハイキャリアを目指す方におすすめの転職エージェントは以下で紹介しています。
私が実際に転職時に活用したエージェントで、心からおすすめできます。
まとめ
この記事では、
初めて転職活動をする方で、周りに転職経験者がいない方でも
「ゼロから職務経歴書を書き上げて複数社から内定・オファーをもらうために必要な手順」について説明をしました。
自分のスキルやキャリアを見直すのは少し勇気のいることだと思います。
不安も感じるかもしれません。
でもみなさん自身が取り組んできたことの中には、必ず評価されるべきポイントがあり、
それらを見つけて、見つめ直していくプロセスは楽しいですよ!
「職務経歴書を書き上げる!」
なんて思わなくても、ぜひStep1の「スキル・好き嫌いの棚卸し」だけでもおすすめします!
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